2021年の選抜高校野球大会は、劇的なサヨナラ勝ちで、東海大相模が優勝しました。
今年もまた、たくさんのドラマが生まれました。
実は、この記事を書いているはらぺこも高校球児でした。
蔦監督率いる池田高校が、圧倒的な打線で優勝した年は、高校1年生でした。
桑田、清原の KK コンビの 1つ年上。僕らが 3年生の夏は、木内マジックとも言われた、木内監督率いる、取手二高が、PL学園を破って優勝しました。
そんな時代の高校球児が、高校野球から学んだこと、高校野球に対する想いを綴ります。
2020年の高校野球
甲子園に行けるのは、ほんの一握りの選手のみ。
厳しい練習と、戦いを勝ち抜いて、ようやくつかんだ甲子園への切符。
それなのに、感染症という敵によって、中止となった 2020年のセンバツ大会。
そして、各チーム 1試合ずつ。一般の観客は観戦できないという異例の大会となった夏の選手権大会。
とてもつらかったと思うし、思う存分、甲子園を走り回り、全力でプレーしたかったことはよくわかるけれど。だけど、3年間の努力と、野球選手としてのみならず、一人の人間として学んだことは、一生の宝物だと思っています。
35年経っても思い出すこと
グラウンドの土の匂い
絶対に取れないボールに飛びつく感覚
バットの芯でボールをとらえたときの抜けるような感触
35年経っても、こういった感覚は忘れないものなのですね。
プロ野球の洗練されたプレーとは違って、常に全力!攻守交代もダッシュ!
大昔の高校球児は、そんな姿を、昔の自分に重ね合わせてしまうのですね。
高校生とはいえ、甲子園に出てくる選手たちは、優秀な選手ばかり。
補欠だった私と比べたら、それはもう、打球の速さも、変化球のキレも全然違います。
だけど、3年生の夏を目指して、苦しい練習に耐えて頑張ってきたということは、みんな一緒!そして、まだまだ精神的には成熟していないところも一緒!
ピンチに簡単なゴロをエラーしてしまったり、緊迫した場面でバント失敗してしまったり。
あー、この場面、自分のところにボールが飛んでこないように祈ってるんだろうなぁ?なんて気持ちがわかったりもして。
これもまた、ドラマの演出には欠かせないのだけれど。
試合を見ていると、35年たった今でも自分のことのように蘇ってくるのです。
野球部生活が教えてくれたもの
高校野球を通して学んだことは、社会人になってからの人生の中で、今でも生き続けています。
もちろん、他の運動部でも、これらのことを学ぶことが出来るのだろうと思いますが、私の経験を基に、お話しさせていただきたいと思います。
あいさつ
大きな声で、元気に挨拶!
1年生として入部して、最初の練習は、声出しでした。
練習中は、とにかく大きな声を出して、先輩達を励ます。
校内で先輩に会ったときにも大きな声で挨拶。もちろん、通常の学校生活においても、大きな声で挨拶することを、たたき込まれます。
最初は、恥ずかしいんですけどね。
いつの間にか、しっかりと気持ちの良い挨拶が出来るようになります。
チームワーク
野球って、守備の間、ボールが飛んでこなければ、暇だなんて思っていませんか?
実は、キャッチャーが、ピッチャーに返球するとき。内野手がゴロをさばいて、一塁に投げるとき。ボールが逸れてしまったときのために、バックアップに入ります。
攻撃時も、進塁打や、犠牲バントなど、自らの成績よりも、チームのための戦略が多いスポーツ。
監督の指示がなくても、空気を読んで、チームのために何をすべきか、考えられるようになります。
諦めない心
守備では、ボールに飛びつく!
打撃でも、ファールで粘って、フォアボールを選ぶ!
そして、試合では、9回裏2アウトになっても、必死にボールに食らいつく!
甲子園のドラマの多くは、こんな諦めない心が演出しているのではないかと思います。
体力と持久力
これはもう、厳しい練習をサボらなかった結果です。
野球部の練習は、とにかく走ることが多い。
短距離のダッシュもあれば、持久走も。
基礎体力がアップするので、引退後の、受験勉強にも、社会人になってからも衰えずに、そう、今でも元気です!
夏を目指して
球児達の夏は、すでに始まっています。
冬の間のトレーニングで基礎体力はバッチリ。技術を上げていって、夏の大会前の合宿で総仕上げ!
とにかくけがには注意して!
夏の大会でのドラマを待っています!