MLB2024年シーズンのオールスターゲームは、以下の日程でテキサス・レンジャースの本拠地、テキサス州アーリントンのグローブ・ライフ・フィールドで開催されます。
日本のプロ野球のオールスターは2試合、別の球場で開催されますが、MLB では、オールスターウィークとして、数々のイベントが開催されます。数日に及ぶイベントとしてオールスターウィークがあり、そのクライマックスがオールスターゲームという位置づけになっています。
数々のイベントの中でも、オールスターゲームの前日に行われるホームランダービーは日本のファンにも注目のイベントです。
この記事では、2024年のホームランダービーで変更となった、ホームランダービーのルールについて解説します。
また、大谷翔平選手の出場の可能性についてもお伝えします。
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【MLB2024】ホームランダービーのルールは?
MLB2024年シーズンのオールスターゲームの前日に行われるホームランダービーですが、2024年のゲームではルールの変更が発表されています。
【MLB2024】ホームランダービーのルールはこう変わる
昨年までのホームランダービーは、8人によるシングルエリミネーション方式〔日本ではトーナメント形式と呼ぶのが一般的です:1敗した参加者はそれで終わりの、敗者復活戦 のない勝ち抜き戦)で、3ラウンド制を採用していました。
第1シードは第1ラウンドで第8シードと対戦し、第2シードは第7シードと対戦するといった形で、シード順は各選手がそれまでにレギュラーシーズンで何本ホームランを打ったかで決められました。
また、昨年までのホームランダービーは、ノックアウト方式(勝ち残り方式)で、総合優勝するには3回の1対1の対戦に勝つ必要がありました。
今年も1対1の対決の要素は残っていますが、それは準決勝以降となります。
今年の第1ラウンドではシードは事前に決められておらず、代わりに8人の打者全員が競い合い、成績上位4人が準決勝に進みます。
準決勝では、第1ラウンドの第1位対第4位、第2位対第3位の組み合わせになりますが、この順位は、各選手が第1ラウンドで打ったホームランの数のみによって決定されるため、レギュラーシーズンのパフォーマンスとは関係ありません。
第 1 ラウンドで複数の選手が同じ数のホームランを打った場合、そのラウンドで打ったホームランの最長記録で勝者が決まります。
昨年までは、打者が各ラウンドで打つことができる球数の正式な上限はありませんでした。
主審は、前の打球がホームランになるかどうかが明らかになったところで、次の球を投げるタイミングを投手に通知する必要がありました。
主審からその承認を得れば、球数制限なく、投手がいくらでも投球できるルールでした。
今年のホームランダービーは、第1ラウンドと準決勝は3分のまま、最終ラウンドは2分のままです。
しかし、今年のホームランダービーは、各ラウンドでの球数にも上限があります。
第1ラウンドと準決勝は、3分または40球に達した時点で終了します(以下で説明するボーナスピッチを除く)。同様に、決勝は、ボーナスピッチを除いて、2分または27球に達した時点で終了します。
ボーナスピッチについて
昨年までは、各対戦時間の終了時に自動的に30秒のボーナスタイムが各打者に与えられていました。その上、対戦時間内に440フィート以上のホームランを2本打つと、さらに30秒のボーナスタイムを得ることができ、合計60秒のボーナスタイムが与えられました。
今年は、ボーナスタイムの取得方法とボーナスタイムの長さが異なります。自動的に30秒の追加時間を得る代わりに、各プレイヤーはボーナスタイム中に3アウトを記録するまでボーナスピッチを得ることができます。
さらに、ボーナスタイム中に425フィート以上のホームランを打つと、4アウトを記録するまで延長されます。ただし、対戦時間内に特に遠くへホームランを打った場合に追加ボーナスタイムが得られることはなくなりました。
MLB2024年のホームランダービーのルールをまとめると以下の表の通りです。
ラウンド | 制限時間 | 最大投球数 | ボーナスピッチ |
---|---|---|---|
最初のラウンド | 3分 | 40球 | 3アウトを記録するまで |
準決勝 | 3分 | 40球 | 3アウトを記録するまで |
決勝 | 2分 | 27球 | 3アウトを記録するまで 425フィート以上のホームランで4アウトまで延長 |
さらに以前のルールは?
昨年までのホームランダービーのルールは、2015 年に変更されたルールでした。
2014年までのルールは「アウト」システムと呼ばれており、投球の早さに関係なく、1 ラウンドあたり 10 アウトというルールを採用していました。
【MLB2024】ホームランダービーのルール変更の理由は?
2024年のホームランダービーのルール変更には、イベントの競争性と公平性を向上させるためのいくつかの理由があります。以下は、その変更の背景となる理由です。
- ペースと戦略:投球数の上限を設定することで、各ラウンドがより一貫したペースで進行するようになります。この変更により、打者と投手の戦略が重要になり、イベントがより魅力的になります。
- 選手の疲労:投球数を制限することで、選手の疲労を軽減します。以前のルールでは、時間内に無制限に投球を受けることができたため、選手が疲労し、後のラウンドでのパフォーマンスに影響を及ぼす可能性がありました。
- 観客の体験:変更は、視聴者にとってイベントをよりエキサイティングにすることを目的としています。アクションの流れを一定に保ち、ダウンタイムを最小限に抑えることで、より予測可能でスリリングな観戦体験を提供します。
- 競争の均衡:新しいルールは、すべての参加者が同じ条件で競争できるようにすることで、公平な競技環境を作ります。これにより、時間内により多くの投球を受けることで有利になる可能性があった選手の利点が減少します。
これら、いくつかの要因がありますが、大きな狙いは選手の負担軽減です。
2015年にホームランダービーは“時間制”に移行し、バッターとピッチャーができるだけ多くのスイングをこなそうとする競争に移行してしまいました。
昨年のホームランダービーでは、参加者全員が1ラウンド平均43スイング以上を記録しています。
また、過去の出場者の中には、このイベントがいかに疲れるものであるかを語り、また打撃練習では通常ありえない速いペースであるため、怪我のリスクが高まると内心心配している者もいたと、選手の間でも肉体的な負担の強さが不安視されていました。
グローブ・ライフ・フィールドへのアクセスは?
MLB2024年シーズンのオールスターゲームが開催されるグローブ・ライフ・フィールドは、ダラスフォートワース国際空港から車で約15分(約13マイル)、ダラス中心部から約20分(約18マイル)の場所に位置しています。
グローブ・ライフ・フィールド周辺は商業施設やホテルなどが整備されていない状況でしたが、オールスターゲーム開催に合わせて、現在建設中の建物、商業施設を含めて球場周辺も更に整えられると思われます。
グローブ・ライフ・フィールドの情報は、こちらのサイトがわかりやすいです。
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【MLB2024】ホームランダービーに大谷翔平は出場しない?
2024年のホームランダービーには、大谷翔平選手が出場しませんでした。
ホームランダービーは、ルール変更があったとはいえ、昨年手術した右肘への負担が大きいため、来シーズンからの二刀流復活への影響も考慮し、無理をしない選択をしました。
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【MLB2024】ホームランダービー出場選手は?
2024年のホームランダービーに参加することを最初に発表した選手は、オリオールズの遊撃手、ガンナー ヘンダーソンです。
今シーズンの MLB でアーロン ジャッジに次ぐホームラン数を誇るヘンダーソンは、ボルチモアとレンジャーズのサンデー ナイトベースボールの試合中にマイクを装着してこの発表を行いました。
今後、ホームランダービーが近づくにつれ、続々と発表されます。注目です!
ガンナー・ヘンダーソン (オリオールズ)
現在の本塁打数: 26(2024年7月1日現在)
ヘンダーソンは2023年のア・リーグ新人王キャンペーンで28本の本塁打を放ち、24年シーズン前半でその数にほぼ匹敵する。チームメイトのアドリー・ルッチマンに続き、ルッチマンが昨年シアトルで初めてダービーに出場した後、ダービーデビューを果たす。
【MLB2024】ホームランダービーの結果は?
2024年のホームランダービーは、大谷翔平選手の同僚でもある、テオスカー・ヘルナンデス選手が優勝しました。
1回戦 | 準決勝 | 決勝 | |
アレク・ボーム(フィリーズ) | 21 | 14(+1) | 13 |
ホセ・ラミレス(ガーディアンズ) | 21 | 12 | |
ボビー・ウィト Jr.(ロイヤルズ) | 20 | 17 | |
テオスカー・ヘルナンデス(ドジャース) | 19 | 14(+2) | 14 |
アドリス・ガルシア(レンジャーズ) | 18 | ||
マーセル・オズーナ(ブレーブス) | 16 | ||
ピート・アロンソ(メッツ) | 12 | ||
ガナー・ヘンダーソン(オリオールズ) | 11 |
まとめ
MLB2024年シーズンの、オールスターゲームの前日に行われるホームランダービーのルールについて解説しました。
MLBのスラッガーたちが競い合うホームランダービーは、オールスターゲームに匹敵するイベントとして毎年注目されますが、選手の負担も大きいことから、2024年はルールが変更されました。
ルールの変更により、選手の負担は減るものの、来シーズンの二刀流復活を目指す大谷翔平選手は、そのリスクを考え出場しない可能性が高いです。
それでも、スーパースターがアーチを描く夢の共演に注目しましょう!
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